DataSpiderを中核としたファストシステムでデータの利活用を促進し、グループの生産性向上を実現！

1．DataSpiderの導入決定からわずか3ヵ月でサービスを提供
2．ファストシステムを中核としたデータ連携により、グループの業務を効率化
3．作らない開発で属人化を排除し、開発生産性を向上

遠鉄グループは、鉄道やバスなどの運輸事業を中心に、不動産、保険、旅行やレジャー、自動車販売、流通等の総合生活産業を展開し、地域と社会に貢献。遠鉄システムサービスは、遠鉄グループのICT部門として、時代の要請や顧客ニーズに合わせた最良で最短のソリューションを提供しています。

近年、「グループ経営の推進と総合力の強化」というグループ方針を実現するため、散在するデータをシームレスに連携できる基盤が必要となるとともに、基幹系システムやOS更新等の新しい案件に対応する人材不足が起きており、要員確保が課題となっていました。

グループ情報システム部 グループシステム課 副課長 下家 朝洋 氏は次のように言います。

下家氏 　開発部門では、クライアントサーバ型システムの開発者が多く、WebAPI（RESTやSOAP）を駆使できる技術者が少ないという現状がありました。属人化からの脱却や人員不足への対応、スピーディーな開発などを行うには、新たな考え方が必要です。そこで、弊社なりの「ファストシステム」を定義することにしました。

積み重なる課題の解決策として「ファストシステム」の採用を決定。これは、クラウド型のアプリケーション開発サービスと、開発言語を使わずGUIによるアプリケーションの実装が可能なツールを組み合わせることによって「手軽に」「安価で」「作らない開発」を実現する仕組みです。

下家氏 　特にGUIによる直感的なノンプログラミング開発ができる点や、豊富なアダプタによってグループ会社間の様々なシステムとデータ連携しやすい点を評価しました。さらに、運用の自動化やメンテナンスの容易性から、生産性向上が期待できる点も決め手となり、DataSpiderを選択しました。

また、クラウド型のアプリケーション開発サービスにはkintoneを選択し、DataSpiderとのデータ連携により、モバイル環境でkintoneに格納したデータへのアクセスが容易にできるようになるなど、利用者の利便性を向上する狙いもありました。

下家氏 　DataSpiderとkintoneを活用する「ファストシステム」によって、開発期間の短縮や、より多くの案件の同時並行開発、新規の開発案件の獲得などが実現しやすくなりました。当初、開発工数1/3を目標に、より早く、安く提供して顧客満足の向上を目指しました。結果として、「ファストシステム」を採用した受注件数が、前年度より約200%アップしました。

新たな開発手法を手に入れたことで、多くの業務でその改善効果を発揮しています。

■ 遠鉄グループアカウント申請業務の改善例

下家氏 　入退社や異動に伴い発生するPC等のアカウント管理業務では、部門の担当者が人事情報に応じた一人1件ずつの申請が必要でした。また、管理者が行う申請内容の確認とシステムへの反映は全て手作業でした。グループ全体では対象者も多く、人事異動の時期は、アカウントの申請・確認・反映の煩雑さが課題だったのです。

申請処理とアカウントの反映を自動化

下家氏 　人事情報を人事システムから取り込んで自動申請する仕組みに変更することで、申請側の負荷を軽減しました。運用面では、データ化された申請情報をDataSpiderで読み取り、自動的にシステムへ反映する仕組みに変更しました。管理者の作業時間を月380時間から281時間と大幅に短縮（26％削減）した結果、顧客からの問い合わせ対応やサーバ構築、サーバ運用保守など、他の業務に時間を充てられる効果が生まれました。

■ 開発期間1日を実現したメール配信業務の改善例

下家氏 　外部持出用PCのワンタイム・パスワード発行では、申請担当者が申請用のExcelシートを管理者に送信し、申請結果をPCの利用者にメール通知する必要があり、毎月約100件ほど発生するこの業務は、担当者にとって負担になっていました。

パスワード通知のメール配信を自動化

下家氏 　管理者が申請結果を取り纏めたExcelシートを特定のフォルダに保存するだけで、DataSpiderがその内容を検知してメール本文やパスワード等を設定し、利用者宛にメールを自動送信する仕組みに変更しました。その結果、申請担当者は結果通知に関わる業務から解放され、本来の業務に専念できるようになりました。今後も永続的に発生する月3時間、年間36時間もの工数削減は、たった1日の開発期間で実現しています。

このような申請関連の業務以外にも、これまで紙ベースで行っていたバスの運行管理業務をDataSpiderとkintoneの連携でシステム化するなど、グループ内の業務効率を向上する様々な施策が進行しています。

下家氏 　DataSpiderの利用により、導入決定からサービス開始まで、わずか3ヵ月で本格的な開発ができました。クラウドやWebAPI未経験者でも、GUIの開発環境や豊富なアダプタによるデータ連携などのおかげで、人員やスキル不足が解消できたのは大きな効果です。

DataSpiderの活用により様々な業務効率化が進行中ですが、今後は、グループ会社で導入中のRPAとの連携や、ミッション・クリティカルな業務への適用拡大も検討されています。

下家氏 　DataSpiderは、言語特性を持たないノンプログラミング開発のため、プログラム経験が少しでもあれば戦力になると判断しています。例えば、汎用機などのレガシーシステムの開発経験者や、現在開発業務から離れているメンバーも開発者の対象となり、人員確保の範囲が大きく広がると期待し、開発要員の拡充も決定しています。今後は、ますます個々の業務負荷が大きく軽減されることを期待しています。

DataSpiderは、遠鉄システムサービスと遠鉄グループのITを支えるために「ファストシステム」の中核として、今後も活躍し続けます。

下家氏 　DataSpiderの導入によって、グループ会社間の連携など、システム改善にかなりの効果が出ています。今後はRPAと連携し、さらなる業務自動化を進めていきます。今回、アシストの導入支援サービスで、一緒に課題の解決やアダプタを試用提供いただいたりと大変感謝しています。サポートセンターのレスポンスも素晴らしく、今後もご協力をお願いしたいと考えています。

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※お客様情報は取材時の内容に基づくものです。